ネリーのおやつ

ボッサリした日常をざっくりと ブログは短くオヤツ的なスナック感溢れるカンジで

ホットミルク

今週のお題「冬のおいしいもの」
娘上がまだ小さくて、娘下が産まれたばかりの頃、自分の時間なんてモノが全然なかった。
日中はべったりと娘上下がくっついていて、夜も夜泣きに授乳とオムツ。
PCも読書も隙を見て、でも10分も見ていられない。子どもが眠ってからこっそりPCに向かうと、今度は旦那さんが起きてきて「そんなんしているから〜」とお説教。
その日、ワタシはどうしてもそのネット小説の続きが読みたかった。
本屋にも行けなくて、ネットの小説がとても楽しみだった。
どうしても読みたくて、子どもが眠ってから、コッソリ起きてPCの部屋で続きを読んだ。
夜泣きをしたら「うるさい!」と旦那さんに叱られる。側に居なくてすぐに泣き止ませなければ母親失格のお説教だ。
でもいい。
すげー気になる。
読み始めてしばらくして、足音が聞こえてきた。
あ〜あ、旦那さんか娘上か、見ると娘上が「ママ 目が覚めちゃったの」と寄ってきた。
いつもなら諦めて、抱っこしてベッドに戻る。
でもどうしても読みたかった。
たかが小説だ。
子どもだってもう少し大きくなれば、自分の時間だって持てる。


冬の寒い夜だった。お昼寝布団をしいて娘上を傍らに寝かせ、アンパンマンのDVDをつける。
アンパンマンを見ると安心するんだそうだ。
いつもは飲まない牛乳。たまたま牛乳屋さんがサンプルを置いて行った。
それを温めて、練乳と砂糖を入れてホットミルクを作る。
「ママ、何それ?」
ホットミルクを飲んだことのない娘上は不思議そう。
「ホットミルクだよ。あったまるし、甘くて気分が落ち着くよ」
3、4口飲んで「おいしい」と言うも、それ以上は飲まなかった。
しばらくして、娘上はそのまま眠ってしまった。
そうしたら、旦那さんが起きてきて「こんな寒い所に子どもを寝かせて〜」とはじまった。
小説も全然進まなかった。
あ〜あ。


翌日、娘上が起きてきて
「昨日のホットミルク、とってもおいしかった」
と、言って来た。あんまり飲まなかったのに。
それから、たまに夜中に起きると
「ママ、ホットミルクをいれて」
と言う。もちろん、あ〜、ハイハイと言いながら、抱っこしてぽんぽん叩いているといつの間にか寝てしまう。
眠れない寒い夜にホットミルクをいれたのは、あの1度きり。
何年か経った今でも
「まえに眠れなかった時、ママは優しくホットミルクをいれてくれたよね。DVDも見せてくれてさ。あのホットミルクとってもおいしかった」
とたまに言う。
苦し紛れだったんだけど。
別に優しくもなかったんだけど。

まぁ、いいか。