ネリーのおやつ

ボッサリした日常をざっくりと ブログは短くオヤツ的なスナック感溢れるカンジで

ピアノ (11/26トラックバック追記)

タツの天板だけ欲しかったので、家具屋さんに行ったら目が合った。

▼とりあえず乗る
▼制作者の意図を探る
▼丁度ベッドサイドのランプが無かったので購入
▼写真を取って逃亡
…いや、4番目なんですけどね。購入したら面白かったんですけど。


娘下のピアノ発表会だった。
年中から小学6年生までが出る、幼稚園主催の。
年中から習い始めてはじめての発表会、娘下はトップバッターだった。


極めて内輪の発表会で、友人に聞いたら男の子なんかはトレーナーで出たりするとのこと。
でも娘下は、去年のクリスマスにサンタさんからもらったドレスで出る、と言う。
お出掛け用ではなく、お姫様ごっこにと思ってプレゼントしたウェディングドレスも真っ青なレースがふんだんに使われているフリッフリの真っ白なドレス。
だって曲目は『ウェンセラス音頭王さま』である。辛うじて両手を使うが和音とかではない。
楽譜は持ち込まず、暗譜で…絶対間違う。
当日も家で練習したのだが、左手のソなんかビヨ〜ンとか鳴っている。「1、2、3、4番目」とか指数えてるし。
ワタシはピアノに興味が無い。ピアノの音は好きだが、習った事も無いのでさっぱり。
だから娘下が習ってきた以上の事はわからないし、発表会とかも頭を抱えるばかり。
お前のリサイタルじゃねーんだから!と突っ込みたい。でもあまり我が儘を言わない娘下がどうしてもと言うので、腹を括る。いいじゃんいいじゃん、ワタシが笑ってれば、そんくらい。
トップバッターなので、早めに会場に入って、先生にご挨拶する。
先生はフリッフリの娘下を見て「あらあらあらあらウェディングドレスみたい」とにっこり。
会場にポツポツ居る人も、よそ行きのドレスを着ていても、ここまでのヤツはいない。
そこで先生が「年中さんだと、まだね泣いちゃったりオロオロする子もいるんだけど、娘下ちゃんは絶対大丈夫、と思って1番目にさせてもらいました」
マジですか?ワタシと娘上は関係ないのに緊張のあまりお互いオロオロしていますが。
娘下は緊張感のかけらも無く、にっこり笑っている。お前さんなんかもっとなんかないの??


発表会が始まり、娘下はワタシを振り返る事無く、スタスタ歩いて行って、壇上でフリフリスカートを持ち上げお辞儀をした。貴族か!!
グランドピアノに向かって、ドドドドド…おい!レどこにいった!???しばらくドドド…が続く…超つまづいているが、娘下は真剣な顔。ドドドレドド…ソ、ラ、ビヨ〜ンとなりながら1曲目が終わり、2曲目もバビ〜ンとなりながら終え、小さく息をつくとピコっとまたお辞儀をして戻ってきた。


ハッキリ言って曲になってなかったかもしれないが、その後の男の子は出たくないと不機嫌になって先生に抱きかかえられて弾いた。それからもキョロキョロする子、弾けなくなって楽譜を出してもらう子、幼稚園の子なんてそんなものだ。
それでも、壇上に出るまで、みんな暗譜して練習してきたのだ。曲は怪しいが弾けない子はいない。すごいな、よかったね、とただ感心する。


つたないのにドレスがどーのこーの言ってた自分がこっぱずかしい。
娘下は、ずっと堂々としていた。
娘下は、すごいね、何にも気にせず堂々としてたね、と娘上と褒め合う。
旦那さんは「偉かったぞ」と褒めると、夕方だった事もあり、お酒が飲みたくなったのか、一人歩いて帰って行った。
もっと褒めてやれよ、と思う。
きっと娘下は、旦那さんのためにピアノを習ってるんだと思う。
旦那さんと娘下は、相容れない。幼稚園の娘下が旦那さんを嫌っている、と言う事ではないから、旦那さんが娘下に対して、いつも拒絶するのだ。
娘上を溺愛している旦那さん。
娘下が話しかけても無視したり、娘上を優先する。ハッキリ原因はわからない。ただ、娘下が旦那さんに似て、嫌だと思うと譲らないのでそこが嫌だ、と言う。そっくりじゃん。
その溝を娘下が物心つくまえにどうにかしようとしてきたのに。
いつからか、パパは娘上が大好きだから、ママは私(娘下)が大好きだよね、と言うようになった。それを聞く度に、悲しい。
その旦那さんが、「娘が産まれたら、ピアノを習わせたいんだ。それがずっと夢だった」とよく言っていた。
娘上は…まぁ無理だったので、ピアノの事は脇に置いていたのだが、何回か繰り返されるそれを、娘下は聞いていたんだと思う。
年中になって、ピアノ教室の案内が来た時に「私、ピアノが習いたい」と言って来た。
公文も自分からやりたい、と言って来た娘下なので、あんまり深く考えなかったが。
ピアノキツイわ〜と言いながら、毎日練習する。
「うれしいなぁ!娘がピアノを弾くのが夢だったんだ」と言いながら、練習すらろくに聞かないヤツのことなんか聞かなくてもいいんだよ。
「そのうち、ここで教える事はありません、とか言われちゃったりして」と旦那さんは笑う。
バカ言ってんじゃねーよ。
そんな事言ったら、また娘下はそれを聞いて頑張っちゃうじゃないか。それがあなたに認められる手段だと思って。
黙々と練習して、堂々と発表しただけで充分すごいんだ。


50人ほどの発表が終わって、夜になっていた。
車のキーを旦那さんが持って帰った事に気付いて、キーを取りに往復ランニング。
手巻き寿司とケンタッキー、ケーキでお祝い。
旦那さんはお酒を飲んで寝てしまっている。
それが普通になってしまっている。
起こして、また娘下に何か言ったら、と思うとこのままでいいか、と思う。
3人でお腹いっぱい食べて、3人でお風呂に入って、3人でくっついて眠る。
どこかイビツで、それに安心して眠るのだ。



ちょっとPCにじっくり触る時間がなかったので、遅ればせながら今頃トラックバックさせていただきましたm(_ _)m
白魔女さま『親子の愛情』
http://d.hatena.ne.jp/whitewitch/20121120/1353429048
コメントも寄せていただいたのですが、さらに深くお話しされています。
そういうこともあるけど、アナタが愛してやれば大丈夫、大丈夫だよ!と励まされている気がします。


アリスさんの小さな頃のお話。
『過去に戻る』
http://d.hatena.ne.jp/sarusarube/20121122/1353573833
切ないです。
この傷ついた気持ち、わかって欲しい想いはどこにいくんだろう?
気持ちを抱えていても日常は流れて行ってしまうので、
どこにもいけずにずっとそこにあると思うと、ワタシも足掻かずにはいられないのです。