ネリーのおやつ

ボッサリした日常をざっくりと ブログは短くオヤツ的なスナック感溢れるカンジで

長くなったので申し訳ない病気の話

娘上のアレルギーが出たので、放課後迎えに行った。
出て来た娘は元気で、いつもなら目の周りが赤く腫れるのだが、普通の皮膚でホッとする。
「持ってった目薬で治ったの?」と聞くと、「違うの、学校がイヤでこーんな顔(変換したらコーン中尾だった…)してたら、先生に具合悪いんじゃないかって思われたみたい。でも授業中に嬉しい事があったから、目薬だけで治っちゃった!」嬉しい事は漢字テストが100点だった事。
こーんな顔、とは、いつもの娘上の顔であった。
以前、学校で先生にお会いしたときも「娘上ちゃん、なんだか疲れてるみたいで」と言われた事があった。先生、あれが普通の顔なんです。
娘上は、あまりはしゃがない。へん顔したり、人を笑わせる事は好きだが、無駄にニコニコしてない。ワタシの母にも、表情が暗い、とか大人しすぎる、とよく言われる。
子どもらしくないのだろう。表情豊かな娘下を見ていると一層そう思う。
それはそのまま、ワタシが小学生の頃言われた事だった。
だから、ニコニコはしない娘上の、忙しい精神世界を少しは知っているので、別に心配はしていない。


娘上は、幼稚園の頃入院した事がある。
子どもが罹るよくある感染症で、幼稚園で流行っていた。
ふとみると蕁麻疹があって、近くの小児科に行ったら、その感染症と診断を受けた。抗生剤をきちんと飲めば1週間で治るものである。
具合が悪い時に、薬を飲ませるのは至難の業である。アイスやチョコに混ぜたり、口に入ったはいい物の、コントのようにダーっと吐き出す事もある。
「ちゃんと飲まないと治らないんだよ!」なだめて叱り飛ばして飲ませた。
そのうち、娘上の食事量が目に見えて減って行った。元々、小食なのだが小鳥のエサほどにしか食べない。
そして「だるい」と言って横になる。普段の娘上も、幼稚園から帰ってくると何故かパンツ一丁になってソファにゴロリと横たわるヤツだったので、気にはなっていたものの、病気の症状かな、と様子を見ていた。
1週間後の診察で、登園許可が出て、一応先生に食欲がない事とだるさを伝えたが、感染症のためでしょう、ということで様子見、となった。
幼稚園に行きたがらないので、少しお休みした。
1回行ってみたのだが、お腹が痛い、と帰ってきたのだ。これも、泣き虫娘上にはよくあることで休んでいる間に里心が着いちゃったかな、困ったな、と思っていた。
2週間経っても、食欲もなく怠いと言うので、受診した。この感染症は、悪化すると腎機能障害が出るのだが、尿検査で異常がなかったので、大丈夫ですよ、と言われ帰ってきた。
旦那にも相談したが「検査で異常がなければ、何とも言えないな」そらそうだ。でも何かおかしいんだよ。モヤモヤが晴れない。
時々、娘の目蓋がもったりと腫れるようになった。いつの間にか引くのだが、写メして受診したが、やはり腎機能の症状がなく、食欲がないので点滴だけして帰った。
そのころから、娘上が「かゆい」と皮膚を痒がるようになった。そして頭皮がうっすら黄色っぽい。
アレ?と。前に受け持った患者さんで、肝機能障害の方が皮膚の掻痒感があって黄疸が出ていた。
もう何度も受診しているので、ほとんどモンペみたいに思われているだろうが、また受診した。
先生に掻痒感の事を訴えると、蕁麻疹が出ると痒い事もありますよ、と言われた。
でも先生、肝臓の検査をしてくれませんか、とお願いした。
先生は、この感染症は腎臓の症状は出るけれど、肝臓の症状が出ることはありませんよ、でももしお母さんがそんなに心配なのであれば、大きい病院に紹介状を出すので、行ってみたらどうですか?と。そこでは検査はしてもらえずに、点滴をして、次の日、その病院に行った。
点滴をする時に、針を刺すなら、なんでそこで血液を採ってくれないのですか!?と叫びそうだった。
総合病院でも、先生に、肝臓の検査をしてみて下さい、とお願いした。やはり、先生は「この病気で腎臓はあるけど、肝臓はねぇ…」と言われた。でも一応全部検査するので、見ますよ、と。
検査結果が出るまで、昼食を取って下さいね、とのことだった。
ご飯も2、3口しか食べなくなった娘上に、「何が食べたい?」と聞くと「パフェ」と言う。
このごろはお菓子も食べなくなったので、嬉しくて外の喫茶店に行った。少し歩くと疲れた、と言うので、抱っこして歩いた。
その喫茶店はオフィス街にあって、子連れのワタシははじめから「混むんですけど」と言われた。「あのパフェなんで、すぐ出ます」と言うと「昼食時は、デザートだけのお客さんはお断りしているんです」と。
マジで涙が出そうだった。
座る事もなく店を出て、近くのコンビニでアイスを買って食べた。娘上は2口しか食べなかった。どうせちょっとしか食べられなかったんだ、喫茶店に入らなくて良かった。元気になったらもっとおいしい所でおいしいパフェを食べさせるんだ。と息巻いて、抱っこしたまま帰った。
病院に着くと、先生が探していた。
「肝臓の値が、ちょっとすごい事になっています。入院になります。」と言われた。
娘上がかわいそうでしょ、という話ではなくて、医療批判でもなく、ワタシがすごいでしょ、と言うことが言いたいのではもちろんなくて、ただ、しつこく思われようと、なりふり構わなくても、ここまで来て、原因が分かって治療が受けられる事が、良かったと、思った。
医療は必要な物だけど、万全ではなくて、モンペと思われようとも、娘の事を心底心配しているのは親だけなんだ。検査結果がどうであろうとも、親だけが、娘に代わってこんなに苦しいんだって言ってやれるんだ。



結局、原因はわからなかった。
肝臓の症状で、と言う事ならば、薬が合わなかったのかとも考えられるが、心臓の血管が若干腫れている、と言う事で、ある病名がついた。
点滴をして、絶食になったら、顔も目蓋も舌も腫れてきた。
すごい顔で、にやりと笑う娘の写真が残っている。
ハッキリわからなかった頃に、薬ちゃんと飲めとか、もっと食べなさいとか、ダラダラしてんな、って怒ってばっかりいて後悔ばかりだ。
病気の名残で、娘上の髪の毛は数本だけ白髪が混じっている。


娘上はすっかり元気になったが、たまにアレルギー症状が出る事がある。
総合病院には、1年に1回検査に言っているが、担当の先生は毎回変わり、検査はすでに心臓の検査だけである。毎回、異常なし。
近所の小児科は、別の所にした。
先日、蕁麻疹で受診した時に、もう肝臓の検査をだいぶしていないので、できたら肝臓の検査もして欲しいとお願いすると、「そういう子どもに負担のかかる事は、極力しないんだ」という事、その他アレルギーに関する説明も詳しく話してくれた。
この混んでいる小児科でまた、一から説明するのか、と思うと気力が萎える。
専門的な事は、ワタシにはもちろんわからない。
でも、ワタシにしかわからない娘の事を、娘の事を知らない先生に言い続けなければならない。
それが的外れであったとしても。


コメント欄にきなこさんのお母様がドクターヤブにおりゃぁ!と反撃されているブログの記事が載っているのですが、お母様に敬意を表して、記事の方にどっこいしょさせていただきます。
『ハハのプライド』
http://ameameame.hatenablog.com/entry/20120511/1336708127


あ〜、また長くなってしまった。ちょっと記事を短くしよう強化月間だったのに。
ちょっと自分の記憶を整理するカンジでしつこく且つ暑苦しく書いたので、最後まで読んで下さった方には申し訳ない。