ネリーのおやつ

ボッサリした日常をざっくりと ブログは短くオヤツ的なスナック感溢れるカンジで

正しい夏

うちの旦那さんは、夏になると張り切る。
とりあえず、毎週末は連日屋外プール。平日も仕事が終わったら子どもと虫取りに行ったりする。
1週間の夏休みがあったのだが、今年は旅行に行かなかったために、連日プール&虫取りだった。
色白だった娘上下は、かりん糖化している。
いや、いいんだけどね、夏だし、休みの日に家でゴロゴロしてるお父さんよりいいんだろうけどね………すんませんグロッキーですわ、ゴロゴロしてぇ〜。
娘上なんかは遺伝的インドア派なので、朝、旦那さんが「今日は(も、の間違いじゃなんじゃ…)プールだぞぉ!」と声をかけると、ワタシの方を絶望的な目でコッソリ見る。
ここで「今日はお家で遊びたい」などというと、旦那さんのヘソがねじ切れるくらい曲がるのを身を以て知っているので、ワタシに目配せしてくるのだ。………スマン、行ってくれ。
娘下は、眉毛だけでなく性格も旦那さんにそっくりなので「わ〜いわ〜いプールだプールだ」と喜んでいる。もう、二人で行って来いばいーじゃん、と内心思っているのだが、この二人、似すぎているために激しい同族嫌悪に陥り、年中さんにマジ切れする中年と化す現場を年中仲裁するハメになる、娘上かワタシというカンフル剤が必要なのだ。この不仲がワタシのマジな悩みなのだ。



旦那さんの夏好きは、幼少期の記憶である。
旦那さんの夏休みは、まず、夏休みが始まる前に、配られた宿題のほとんどを終わらせることから始まる。
そして残りの夏休みすべてを毎日思いっきり遊ぶのだ。川遊び、虫取り、海とにかく遊び尽くす。
何だろう、正し過ぎて怖い。
もちろん、そんな超人的な事をするのは旦那さんだけで、他の子達は宿題を夏休み前に終わらせる事なんてできないので、夏休みの後半には、友だち達は家の人から「もう、夏男君(旦那さん仮名)とは遊んじゃいけません!」みたいな事を言われる。
夏男は自分のペースで一緒に夏を満喫してくれる相棒が欲しかった。
その記憶が夏男を、夏に張り切らせるのではないだろうか、迷惑な事に。
余談だが、夏男は、夏休みに毎日食べるように学校から(幼稚園だったか?)配られる肝油も、夏休み前に全部食べてしまって叱られていたそうな。何事もやりすぎる人なのだ。



お盆に、うちの実家に墓参りがてら泊まりに行った。
姉親子も来ていて、小6と小2の姉の子は今時らしくDSなんぞしていた。
そこに夏男登場!
「虫取りいくぞ〜!」わ〜ゾロゾロ。
姉の子ども達が目下夢中になっている百人一首にも詳しい旦那さん、こうして少ない親戚が集まると子どもにトランプ手品や百人一首、折り紙、もちろんプールにも連れて行く。何でも精通しているので、子ども等にはヒーローなのである。もはや手下のように言う事を聞く。
しばらくして、帰ってきた一味。
虫かごに一杯の

蝉………ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!ビビッビビッっつー不吉な音が。

バッタなんかも。
あと、ワタシが大嫌いなカミキリムシも7匹ほど捕まえて来たのだが、画像削除。
だってあの長い触覚が…あの色が………
そんで、以前から目を付けていたイチジクの木で捕まえた

クワガタ。
他は野に帰して、クワガタのみ連れて帰る。
いつまでも駄菓子のケースじゃなんだから、と飼育箱を購入し、昆虫用の砂と昆虫ゼリーを入れる穴のついた止まり木も入れた。
しかし、こやつ等は夏の子どもなのだ。
たまに「イガちゃ〜ん」(見つけた地名から命名)などと手のひらにのせて遊んだりしているが、世話はいつの間にかワタシの仕事に………。
夜中に昆虫ゼリーを食しているので(ワタシじゃなく虫が、一応言っときますが)朝、止まり木がゼリーでべったべたになっている。このままにしとくとカビそうなので、朝、洗ってやるのだ。
その日も、朝からプールに出掛けたヤツ等を尻目に、ワタシはイガちゃんを取り出してケースを綺麗にする。
手に乗ったイガちゃんは、久々の外でうれしそうだ。
そうだ、いつもリビングに置いてるから、たまには外に出してあげよう、そう思い、ケースを日陰に置いた。
1時間後。
イガちゃんをリビングに戻そうとケースを見てみると、イガちゃんがお腹を見せて寝ている。
……イ、イガちゃん?
ワタシが悪いんじゃない!猛暑のせいだ!犯人らしい言い訳をしてみる。
日陰に置いといたんだけど、ケースの中って暑く………ごめんね。
………イガちゃんをそっと元の体勢に戻し、リビングに置く。
数時間後、帰ってきたヤツ等、しばらくして「ママ〜!イガちゃん死んじゃった!!」
「ええ!?本当!!??」
………ワタシは悪い人間です。
も〜〜〜、生き物ダメだから!
っつーのに、旦那さんが「今度はペットショップで買ってこようか」などと言う。
もうワタシの情操折れちゃったから!!ダメ!絶対!


庭の向日葵の隣りに、イガちゃんを埋めた。
イガちゃんごめんなさい。